ふくねこタクシーふたたび その2
先ずはこちらを先に読んでくんなまし
☞ふくねこタクシーふたたび その1 - ビロードのように上質な Vieludo
そう
忘れもしないあれはもう9年も前のことでございました。
その頃のわたくしは昼間の仕事に加えて、いわゆるお水の花道。
(ホステスのねぇちゃん)と云う二足のわらじを履いておりました。
今は何足か解らない程たくさん履いておりますけれど。
なにか?(笑)
お水のお客様の中で不動産会社を経営されてる方がおり、
ちょうど売り出し中の一戸建ての販売事務所の留守番が欲しいと
云うことで、期間限定でお手伝いをすることとなりました。
その頃わたくしはマンションギャラリーで案内や営業の仕事をしており、
手伝って欲しいとのことでしたので、
それでは〜と、引き受けたのでございます。
そんなある日のこと、昼間の仕事が終わり、夜のバイトに出向こうと
思っていると、ちょうど社長さんが自宅に帰るので、
『バイトあるならタクシーで帰るからみんなと一緒に送ってくよ』と
申されまして。
あら嬉し♡
事務所は足立の舎人と云うローカルな場所で、
今は舎人ライナーも走っておりますが、
9年前は最寄り駅からバスに乗らないといけない場所だったので、
正直タクシーだと楽ちん♪
あら嬉し♡となったのでございます。
社長さんの自宅は日本橋浜町。
わたくしのバイト先は日本橋人形町。
目と鼻の先です(まぁ、だから自宅そばの夜店のお客様ってことなんですが)
社長さんとわたくし。そしてもうひとり社員さんも同乗して
タクシーで足立から浜町を目指している途中。
社員さんは千葉方面に帰宅するため、
電車に乗るので新日本橋と云う駅で降りることとなりました。
ちょうどその新日本橋駅にもうすぐと云う場所で信号待ちをしている時のこと。
ふと前に目をやると、わたくしの目に飛込んで来た
目の前のタクシーの行灯。
ふ く ね こ ???
ふくねこっー!!!
なんともまぁ、
ゆる〜い感じの招き猫が、おいでおいでしながら
笑っているではありませんかぁ〜
思わずわたくしは乗っているタクシーの運転手さんににじり寄りましたよ。
『何ですか?あのふくねこってー』
運転手さんは丁寧にふくねこタクシーのことを教えてくれました。
またホームページ開くと、ころころと転がって来るふくねこちゃんが
なんともまぁ。
猫好きには堪えられませんわっ。
社長さんのふくねこタクシーを始めた由来や、
都内で数十台しか走っていない、
いわゆる激レアタクシーであることを知ったわたくしは、
その日から、来る日も来る日も、街中でタクシーを見ると、
思わずあの、おいでませ〜な
招き猫のふくねこ行灯を探さずにはいられなくなったのです。
それからはや9年。
その後ついぞ見かけることの無かったふくねこちゃんに、
とうとう、
いや、まさかの再会となったのでありまする〜
んで、
テンションハイマックスー!!!
停車しているふくねこちゃんにお会い出来るなんて、
こんな偶然。
いや必然。
逃したとあっては女が廃るるるる〜
で、
ひたすら激写(笑)
思わず側にいる通行人を右往左往と見つめながら、
みんなふくねこタクシーだよ!知らないの?
ふくねこなんだよ?
超ラッキーなんだよ〜
めったに会えないんだよぉ〜〜〜
と叫びたくなりましたよ。
いやマジで。
みんな知らないなんて、知らないなんて、知らないなんてー
なんてモ ッタイナイんだぁぁぁぁぁ
とまぁ、
そんなわたくしの心の叫びはさておき。
運転手さんのお話だと、
なんでも第一ホテルにはよく着けているとのこと。
ふむふむ。
そうか、そうだったのかぁ、ヤッタ ー^o^/
なんだか急にふくねこちゃんが身近になったような気がして、
またまた嬉しくなってしまいました。
興奮冷めやらぬうちに、仲の良い友人にメールしまくりましたよ。
えぇ、えぇ。
テンション上げ上げで地方に住む友人にまでこと細かに、
初めて出会ったときのことから、たった今予期せぬ再会で
嬉しさのあまり涙ちょちょぎれ状態で、
あんた(誰かに)に云いまくりたくってしょうがないんだよぉぉぉぉ
とかなんとか、うんぬんかんぬん。
そうしたら
こんな返事が返ってきました。
『2.3年前に東京に出張した時に乗ったことあるよ。なんか可愛いなぁ
とは思ったけど。そんなに激レアなら写真撮っておけば良かった〜』
とね。
ぬあ〜に〜〜〜〜乗っただと〜。
知らずに乗ったのかよ。おい!!
ってか、乗ってる奴が身近にいたよ〜〜〜
く〜っ、
それにしたって超ラッキーじゃねぇか。
(感情移入が激しいとおっさん丸出しになりやす)
と云うの、ぶっちゃけかなりオーバーアクションで、
本音は、
あ、そうなんだ。
乗ったんだ。
いいなぁ。。。
そんな感じでございました。
まぁこういうことはわたくしにとっては日常茶飯事ですので、
さして大袈裟に驚いたわけではないのですけれどね。
とまれ、ふくねこタクシー。
次に会えるのはいつになるのか解りません。
それに
そうそう会ってもいけませんわね。
なかなか会えないからこそ、
出会った時の嬉しさもひと塩。
でもね
存在を知ってしまったわたくしは、
もう、そんな激レア気分は味わえないのでございます。
さすれば
次の再会は、また忘れたころになりますかしら?
いると分かって待ち受けてるんじゃ、
上げ上げ気分は味わえませんものね。
今日もきょうとてざざっと居並ぶタクシーの中、
ふくねこちゃんの行灯がいないことに、
どこかほっとするわたくしなのでありました。
次の再会はきっとまた忘れたころでしょう。
そうであって欲しいような、ないような〜
おあとがよろしいようで〜
いつも応援ありがとうございます☆